2022年9月発行「Sustainable Innovation Lab Annual Report 2021」へ掲載された記事をお届けします。「共創」という言葉はよく使われつつも簡単なことではない。一方でこの1年間、SIL事務局ではメンバー間の共創を目指し、対話の場を地道に重ねたことに小さな手応えを感じている。休憩中の1時間なら、お酒が伴う場なら、子どもが寝た後なら、多様な世代や所属によって構成されたコンソーシアムだからこそ、まずはニーズに応えることが必要だ。そこで時間帯、頻度やテーマなど場の質感をわけながら昼の「SILランチ会」と夜の「スナックSIL 」の定期開催を続けた。リアルに対面する方がぐっと距離が縮まるのは言うまでもないが、それでも回を重ねる中で『はじめまして』の関係から『この間はどうも』への過程は、大切な下地をつくったように思える。時にはお子さんが画面から手を振る姿を見せたり、飲みすぎて途中で寝落ちする姿もあった。当たり前だが、SIL へ集う仕事人は、一人の生活者でもある。それぞれの忙しさにより関わりの深度はあれど、積み上げたその先に期待したい。「共創」も千里の道も一歩からである。ライター:家冨万里編集:SIL 事務局